14才の地図
朽木に連れられて、さつきサンの部屋に上がった。
広い、フローリングのリビングルーム。
エスニック調の家具で統一した、シックなお部屋だった。
「いらっしゃい」
さつきサンが、にこにこ笑って、あたしたちを迎えてくれた。
「はやいとこ、糸ぬいちゃって。遊び、行くから」
朽木が、ずかずかと上がり込んで、ローソファーに腰をうずめる。
勝手知ったるなんとやら、ってトコだ。
「あら、お茶くらい、飲んでいくでしょ?」
「いい。今日、デートなんだぜ。気ぃきかせろよ」
さつきサンは、首をすくめる。
しょーがないわね、って顔であたしを見て、同意を求めた。
あたしは、朽木にバレないように、こっそり、うなずく。
さつきサンは、ふふ、と笑って、隣室へあたしを誘った。
今日のさつきサンは、デザイナーズブランドの麻のワンピースをルーズに着崩していて、ほんとに、大人の女の人ってカンジだ。
ほんのりと香るコロンの匂いが、とてもなつかしいような、妙な気分。
もしかしたら、あたしは、実は、ママが恋しいのかな、なんて、自嘲的に思った。
「まいちゃん、一平のこと、好き?」
いたずらっぽく笑って、さつきサンは訊いた。
広い、フローリングのリビングルーム。
エスニック調の家具で統一した、シックなお部屋だった。
「いらっしゃい」
さつきサンが、にこにこ笑って、あたしたちを迎えてくれた。
「はやいとこ、糸ぬいちゃって。遊び、行くから」
朽木が、ずかずかと上がり込んで、ローソファーに腰をうずめる。
勝手知ったるなんとやら、ってトコだ。
「あら、お茶くらい、飲んでいくでしょ?」
「いい。今日、デートなんだぜ。気ぃきかせろよ」
さつきサンは、首をすくめる。
しょーがないわね、って顔であたしを見て、同意を求めた。
あたしは、朽木にバレないように、こっそり、うなずく。
さつきサンは、ふふ、と笑って、隣室へあたしを誘った。
今日のさつきサンは、デザイナーズブランドの麻のワンピースをルーズに着崩していて、ほんとに、大人の女の人ってカンジだ。
ほんのりと香るコロンの匂いが、とてもなつかしいような、妙な気分。
もしかしたら、あたしは、実は、ママが恋しいのかな、なんて、自嘲的に思った。
「まいちゃん、一平のこと、好き?」
いたずらっぽく笑って、さつきサンは訊いた。