14才の地図
「ただ、あたし、ずっと、そーゆーことで悩んでて…。さつきサンが医者になろうって決心して死ぬ気でがんばったって聞いて、なんか、すごいなって…。でも、あたしなんて、ぜんぜん考えがまとまんなくて…」

あぁ。何を言ってるのか、わかんなくなっちゃう…。

ごちゃごちゃ言ってんじゃねーよっ!

って、怒鳴られるよぉ…。

あたしは、泣きそうに情けなくなってきた。

「それさぁ」

でも、意外に朽木は、真摯な声。

「あせることねーよ」

「え?」

あたしは、朽木の顔を凝視する。

「俺、偉そうなコト言えねーけど、後悔だけはしたくねーっつーか…。たとえ、どんな悪いコトになっても、他人のせいにだけはしたくねーよな。だから、今、せいいっぱいがんばっとけば、将来どーなっても、後悔だけはしねーって…。自分を否定すんのって、マジでつれーじゃん」

「うん」

「だから、今をせーいっぱい自分なりにがんばってれば、そのうち、見つかるさ」

朽木の思いがけない言葉は、深く、重く、あたしの胸に響いた。

「俺もさぁ、コレって決めたわけじゃねーけど、ばくぜんと、組織を作るのが面白いって、思ってる」

「組織?」
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