14才の地図
「まだ、おあずけ?」

朽木の眼が、まっすぐにあたしを見つめる。

あぁ。

なんで、こうなっちゃうんだろう…。

「なんとか、ゆえよ」

だって、朽木…。

こんなの、ずるいよ。

もう、逆らえないじゃん…。

あたし、どーすればいーの…?

「朽木…」

「ん?」

真紀の顔とさつきサンの顔が、同時に浮かんだ。

でも、あたしは…。

もう…。

朽木の顔を見てると、胸が熱くなってきて、どーしょーもないの…。

朽木が、好き…。

ごめんね。真紀。

やっぱり、ごまかせない…。

「…抱いて…」

きゅっと、朽木の首に抱きついた。
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