14才の地図
ドアを閉めて、部屋の中に戻った。

飲みかけの缶コーラ。

ひとくち、のむ。

なまぬるい。

「げー。マズいっ」

開け放ったままの窓から、じょぼじょぼと、捨てた。

真紀は、あたしが朽木と住み始めても、態度を変えなかった。

きっと、自信があったからだと思う。

それに、一緒に住んでるっていったって、帰って来るのは、週に一、二回。

あたしは、テイのいい、留守番女。

だから、真紀にとっては、いっぱい女つくってる朽木に、新しい女が1人ふえたって、どーってことなかったのかもしれない。

でも。

真紀自身は、朽木と別れるつもりなんて、なかったんだ。

まして。

自分が、整理される側に居るなんて、プライドが許さなかったんだ。

判る。

あっそー。じゃ、おさまんねーよな。

だから。

あたしとタイマン、張ろーっての?
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