14才の地図
あまりに、自然で、違和感がなくて、あたしは、2人に見惚れてしまった。

ややあって、彼氏があたしの存在に気づいた。

「真紀、あのコ、おまえのツレだっけ?」

思わず、眼が合う。

う。この人の眼に弱いんだ、あたし。

全身を、射抜かれそう。

それに、濡れたランニングなんか着てると、体の線が…。

うわぁ…。

鎖骨が、肩が、胸の筋肉がっ!

たっくましぃーっ。

「あーれぇ? おまえ、昨日、ガッコのそばで会ったコじゃねぇ?」

少しかがんで、あたしの顔をのぞきこむ。

かっ。

ほっぺが、赤くなった。

「ケケッ。ウブいコっ」

からかうように言って、無邪気に笑った。

「朽木、カタギのコ、からかっちゃ駄目だよ」

真紀ちゃんも、笑いながら言う。

「俺、なぁーんにもしてねーぜぇ。な? まいちゃん」

えっ? な、名前っ。

なんで、あたしの名前、知ってんの?
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