14才の地図
「うーん。でも、あいつ、女はあたしだけじゃないからぁ…」

とかなんとか言いつつも、誇らしそう。

そうだよね。

あんなに、ステキな人だもん。

「けど、ちょっと、カッコイーだろっ?」

いたずらっぽく、真紀ちゃんは言う。

「うん。超カッコイー」

「まい。あんた、なんか、あたしと気が合いそーじゃん。えーこなんかとつるんでるイーコちゃんかと思ってたけどさぁ」

そう言って、きんいろの髪をかきあげた。

キレーだ。真紀ちゃん。

すごく、キレー。

まぶしーくらい。

「ね、今夜、出ておいでよ」

「どこに?」

「うん。辻堂公園まで迎えに行ってあげる」

ドキドキする。

なんだか、わかんないけど、心臓がドキドキする。

「何時?」

「10時くらいかな」

そんな時間に、1人で外へ出るなんて…。
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