14才の地図
──パパノ幸セ考エテ…?

おばちゃんは、言った。

じゃあ、今までパパは幸せじゃなかったの?

ママが蒸発して、3才のあたしを押しつけられて…。

ずっと、不幸だったの…?

あたしは、邪魔だったの?

そーだ。

パパは、オンナの人にムチュウ。

あたしがいなければ、パパはすぐに再婚できる。

あたしが、イーコだったら、パパは再婚できる。

じゃぁ、もし、あたしが、不良になったら?

「あっははぁっ…」

笑っちゃう。

ゆっくり歩いて国道に出ると、一面、海が見えた。

「朝日だぁ…」

水平線の彼方から、太陽が昇ろうとしている。

すごい眺めだった。

圧倒的な迫力だった。

ものすごくカンドーして、あたしは、棒立ちになった。
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