14才の地図
「1号から3号まで、もぉ、居たんだって」

「やだぁ。朽木じゃあるまいしぃー」

どっきん。

真紀の口から、朽木サンの名前が出ると、心臓が騒ぐ。

ちょっとうしろめたいような。

切ないような…。

「じゃあ、まいも『赤華』、入んなよ。規律、厳しいけど、あんたならすぐ幹部になれるって」

「ほんとぉ? あたしも入れてくれるのっ?」

あたしを認めてくれたんだ…。

なんか、嬉しい。

「あたりまえじゃん」

真紀は、きんいろの髪をけだるくかきあげるいつものポーズで、優しく笑った。

「まいって、なんか、隠れたもの持ってるって、気ぃするよ…」

「えー…」

なんか、テレちゃう…。

「それ、かいかぶりだよぉ…」

だけど、真紀がそんなふうにあたしを見ていてくれたなんて、知らなかった。

あたしは、ただ、真紀に憧れて、後を追っていただけなのに…。
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