素直になれない

幼なじみ

授業中、

昨日のカレンとアイツの関係が

気になって何も頭に入ってこない。

・・・あたしには関係ないけど!!

でも、知りたいと思っちゃう。

こんなんじゃ、授業に身が入らない!!


「ねぇ、カレンって戸川悠士と知り合いなの?」
「昨日の放課後2人でいるとこ見たんだよお」


授業が終わったあと、みゆきと一緒にきいた。


「見られてたのね。声、かけてくれればよかったのに」


カレンは少し照れたように言う。

なんだか、あたしが少し恥ずかしくなった。


「悠士とはね、幼なじみなの」
「やっぱり!!みゆきもそう思ったの~」
「悠士は天川高校校長の息子なのよ。うちの親と悠士の親は仲がよくて、昔から一緒に遊んでたの」


あたしのこころがほっとしたのは

きっと気のせい。


「心、心配になった?」
「え?!なんであたしが心配?」
「だって、悠士のこと気になっていたでしょう?」


あたし、気になってたの?


「気になってなんか、ないよ!!」


だって、人のこと『ちんちくりん』って

言ったサイテー男だもん!!


「心ったら、素直じゃないわね」
「すっ素直だよ!・・・トイレ、行ってくる」


う~・・・。

わからないー・・・。
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