素直になれない
「心ちゃんっ!!早く海いこ~」
「うんっ」


カレンの別荘を出て、少し歩くと

波の音が聞こえてきた。


「まだ5月だから泳げないけど、しかたないわね」


少し水は冷たいもんね。


「あ、それとね――――」
「おーい!!桜川さんたち~」


え・・・・?

あたしたち?


「あれ?戸川君たち??」
「そうなの、悠士たちも同じ日に来てるのよ。って言うの忘れてたわ」


・・・そんなっ

せっかく、何も考えずに

ゆっくりできると思ったのに。


「こーこちん♪せっかくだから、みんなで遊ぼうよ」


えー?!

戸川悠士の友達A!!(名前知らない)

何いっちゃってんの?!


「いいよぉ、ちょうど人数も3×3だしねっ」
「私も、別にいいわ」
「・・・あっあたしもいいけど?」


あー・・言っちゃったよ。


「悠士、慧!桜川さんたち来たよ~」
「初めまして、水川 慧(みずかわ けい)です」


戸川悠士の友達Bは、慧って言うんだ。

黒髪でメガネ・・・。

頭良さそう。


「オレはね、宮川 智(みやがわ さとる)、女の子たちの名前は知ってるよ!」


茶色の癖っ毛で、笑顔がかわいい。

「ここちん」はセンスなさすぎだけど。
< 21 / 30 >

この作品をシェア

pagetop