素直になれない
帰り道も手はつながれたまんま。

離したいとは思わなかった。


「おかえり、心」
「あれ~心ちゃんと戸川君、手つないでる♪」
「いっいや、これは・・・」


とっさに手を離しそうになったけど

戸川悠士がきつく握りしめた。


「次はみゆきたちの番だね!いこ?宮川君」


みゆきたちは行っちゃった。

あたしはと言うと。


「話がある、ついてこい」


と戸川悠士に言われ、


「行ってきたら?」


とカレンに言われ・・・。


「何よ、話って」


カレンたちから離れた砂浜にきた。

あいつは余裕な顔して


「いいから、座れよ」


あたしは、キンチョー気味に

あいつから少し離れたところに座った。


「俺、おまえのこと好きだから」
「!!」


こっちも見ずに、海を見たまま

淡々と言った。

一瞬なにをいってるのかと思った。

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