素直になれない
「それでは、これがラストになります!みなさんは、お近くの係員からバラを受け取ってください」
「何するんだろうね~」


ピンクのバラを受け取る。

赤いリボンがついてるけど・・・。


「バラについているリボンを見てください。番号が書いてあります」
「あたし254番」
「みゆきは・・・196!」
「その番号はこれから行うゲームのペア番号です。今から20分間時間をとるので、同じ番号の人を見つけてください。なお、ペアは必ず天川と桜川の生徒1人ずつになります!!」


あたしは、天川高校で254番の人を見つけるってこと?

軽く400人はいるよね?


「254番の人~、いますかぁー!!」


はぁ、みつからない。

周りにはペアになってる人もいる。


「あの、254番ってあなたですか?」
「はいっ、そうで、す」


振り返ってみるとそこには・・・

太い。

言っちゃえばデブな男の子

・・・いやいや!!見た目じゃないって!!

「ゲームの内容は、かんたんな鬼ごっこ!!制限時間60分間、係員から逃げてください。隠れるのもアリです!」


これに逃げきれば、なんと

天川と桜川の共同ランチルームのタダ券、

1年分がもらえちゃうんだって!!


「よぉーしっ!がんばろうね!!」
「・・・ごめん、僕走るの遅いから足手まといになっちゃうかも」


うーん・・・。

たしかに、走るの遅そうだけど


「大丈夫!!隠れるのアリなんだから、時間までどこかに隠れてようよっ」
「あっありがとう」


「それでは、係員はみなさんの5分後にスタートです!!・・・よーい、スタート!!!」
「行こう!!」


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