先輩、大好きっ!
「…………」
緊迫した空気が続く…明音さんは何も言ってくれない。
「付き合ってないわ。でも、あなたが私に勝てると思ってるの?可愛くも美人なわけでもなく…スタイルだってさほど良くない…勝ち目ある?」
「…………っ!」
本当だ。明音さんは綺麗だし…スタイルだっていい…でも、私は………
勝ち目?勝ち…負け?
「…勝ち目なんてありません。でも、好きな気持ちは…武先輩を好きって気持ちは…真剣です!」
「それなら勝てるって?」
「…………私は…恋愛に勝ち負けなんてないと思います。どれだけ想って…相手に伝わるか伝わらないかで…勝つ負ける…なんて関係ないと………」
「ばか?負け惜しみ…?あなたみたいな偽善者ぶったいい子って私、嫌いだわ。」
「…………」
「武は私の彼氏になるんだから、邪魔しないでって…あなたじゃ邪魔できないわね。」
「…っ!」
「…………世奈ちゃん。ばいばい。」
「え?きゃっ!」
どんっ…明音さんに突然押されて…私は尻餅をついた。
「お先に…」
それだけ言うとお茶を配りにみんなの所に行った…