君の名前
「あ!!!!!!!」
美雪ちゃんは、何かをひらめいたような声を出した。

「ん?何?」

「仁ちゃんに聞けばいいんだよっ!!!!」

「そっかぁぁ!!!仁ちゃんだぁぁ」

「あいつ呼ぶ?」
美雪ちゃんはサラっと言った。

「私、仁ちゃんのアド知らないよぉ?」

「あ、うち、知ってる!」

美雪ちゃんは仁ちゃんのこと好きなのかな・・・?

でも口にはまだ、出さないとこぉっと!

「でも、迷惑じゃないかなぁぁ・・・・」

美雪ちゃんは、ニィっと笑って、私の
ほっぺたをつねった。
「ぃたぁっ、、」

「そんなの気にしないのっ♪」

美雪ちゃんは、そう言って、仁ちゃんに電話を
かけだした。

私の緊張はMAX!!!!

「あ、仁ちゃん?」

私は、美雪ちゃんの顔を伺う。

「悠くんに彼女っているの?」

かすかに仁ちゃんの声が聞こえる。

「ばっか~!違うわよ~!!早く~!!」

美雪ちゃんの顔が一瞬、ほてった。

美雪ちゃんもこんな顔するンだぁ・・・!!!

「はぁ~?何それ」

どうしたんだろう・・・。

「も~いいよ」

美雪ちゃんは、ため息ついて携帯を切った。

「何て・・・?」

私は、紅茶を持ってる力を強めた。

「ん?うちもよくわかんなかったんだけど・・・
わけありっぽイ・・・」

「どういう意味・・・?」

「彼女っていうか・・・・中学ん時からの話で・・・
あいつもそんなに詳しく話してくんねぇ~し、
触れられたくない過去なんじゃね?だって・・・」


中学からの話・・・
その子と悠くんは、中学からの付き合いなんだ・・・。
私なんて、まだ1週間。

入り込むところなんて、ないんだ。

過去も、今も私はわかってない。

「ありがと・・わざわざ」
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