君の名前
どうしよう・・・・。

隣座るべき・・・?

でもベンチ1つしかないし・・・。

私が迷ってると、悠くんが、笑って、自分の隣を
ポンポンってした。

「あ、ありがと」
私は、隣にちょこんと座った。

「おう」

ちょこんと、肩が触れた。
何の話だろう・・・・・。

「今日はごめんな・・・。」

悠くんが、先に口を開いた。

「・・・・うん・・・」

「彼女のことだけど・・・・」

私はビクっとした。

「あれは・・・彼女じゃねぇんだ・・・。」

「え?」

ただの遊びってこと・・・?

余計意味がわかんない・・・。


その内容は、とっても悲しい過去だったんだ・・・。

「あいつは、大野 美奈っていうんだけど・・・
俺、あいつに飼われてんだ・・・。」

「どういう意味?」

飼われてる・・・・?

「中学ん時の話になるんだけどな・・・・」

中学・・・?

「俺中1の時に、父親無くしたんだ・・・。
母親と2人暮らししてんだ・・・。でも母親は働き
すぎて、倒れて今は入院中・・・・」

それが美奈ちゃんと関係あるのかな・・・?

「んで、金が必要だったんだ・・。美奈と俺は、中学ん時
から友達だった。美奈ん家、金持ちだったんだ・・・。
私の言うことを聞くんなら、悠の家助けてあげるって
言われたんだ・・・・。」


「ひどいよ・・・・」


「そのとき、俺にも、あいつにもお互い付き合ってた人が
いたんだ・・。」

悠くんの、モトカノ・・・

「美奈が別れろっ言ってきた・・。」

「美奈ちゃんも、彼氏がいるのに・・・?」

「あぁ・・・」

「何で・・・・・」

「それで、俺の女は、別れたくないって言った・・。」
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