ヘタレサンタがやってきた!
ブチッ!!
「いい加減にしなさいよ!!」
「・・・・・・は?」
「あんた何なのよ!
たった今日一回目の失敗ぐらいでへこたれてんじゃないわよ!!
あんたそれでも子供達に夢を運ぶサンタ?!
子供達に夢を運ぶサンタが夢がなくてどうすんのよ!!
このヘタレサンタ!!」
そう言い終わると、ぶつぶつ言っていた陸は唖然と私を見ていた。
私は陸を真正面から見て、陸の頬を両手でパンっと小さく叩いた。
「目を覚ませ!サンタクロース!」
「・・・・・・・」
陸はしばらく只黙って私を見ていた。
私も黙って真剣な目で陸を見た。