ヘタレサンタがやってきた!
・・・・・・・・・・。
うん。おかしいよこれは。
きっと、寂しさの余り現れた私の幻覚に違いない。
サンタクロースなんて子供騙しな架空の人物が、しかもサンタクロースってお年頃じゃない私のところに現れる筈がない。
「夢だよ。これは」
そう呟いて、一回ベッドで寝ようと思い、ベランダから出ようとした時、
「ちょっと待てよ・・・」
低い、明らかに女の子の声ではない声が後ろ、しかもさっき人が倒れていた方向から聞こえた。