残酷ハニー
―――――――…
それから数ヶ月後。
「―――!
今からちょっと船に向かうからな!」
家で家族揃って朝食を食べていると、あの船の持ち主、父さんが言った。
「ええ、分かったわ。
何かあったの?」
母さんが心配そうに言う。
「いや……俺の船に何かが引っ掛かっているらしい。
近所の奴等が教えてくれたんだ。ちょっと見てくるだけだよ」
………何か?
何だかよく分からない。
でも胸がドキリとした。
「…父さん」
「ん?何だ?」
「僕も一緒に行っていい?」