マイワールド
私の家に着いたのは、七時半頃だった。


家には母しかいなかった。


ウーパーと竹田さんは、丁寧に母に挨拶して、帰っていった。

「有名人と直接話すのは初めてだわ。

いい方達じゃない。

頑張ってね。」

母はそれしか言ってこなかった。

詳しいことを根掘り葉掘り聞かれたいわけではないが、
少しだけ寂しかった。

「私、笑ってる?」

とっさに、そんな言葉が出てきた。

「目が輝いてる。」

母と確実に目が合った。

母の目も輝いていた。

私は少し安心した。
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