マイワールド
その時だ。

「僕の顔ってさ、ウーパールーパーに似てない?」

急に彼が、わけのわからないことを言い出した。

「……。ブッ!」

私は思わず吹き出した。

意味もなく笑える。

しばらく私は一人で爆笑を続けた。

「なんで急に?」

ツボにはまってしまった。

涙を指で拭きながら、自分の世界を満喫した。


数分後、ようやく私は落ち着いた。

「どうしたんですか、
急に面白いこと聞いたらびっくりするじゃないですか。」

「みんな笑うんだよね、これ聞くと。

やっぱり似てるのかな。」

「かもしれませんね。」

「言われたのは初めてだよ。」

「あはは、すいません。」

中栄監督との距離は一気に縮まった。

「あ!

あらすじでしたね。」

私は安心して読み始めた。

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