マイワールド
12
翌日、私はいつもどおりに起きられなかった。
恵子の顔が、頭の中を支配している。
「珍しいな。
早く起きろよ。」
兄にタオルケットを取られて、
渋々立ち上がった。
「学校……行きたくない。」
思わずつぶやいてしまった。
「何?
いじめ?」
兄は心配たのか、立ち止まった。
「違うけど、似てる。」
「恋の悩みとか?」
「それは似てもいないよ。」
「何だよ……。
でもさ、欠席とか遅刻は入試に影響しちゃうからさ。」
「思い切りしてた人に言われたくない。」
「……。
とにかく起きろ。」
こんなに感情に従って会話をしたのは久しぶりだった。
恵子の顔が、頭の中を支配している。
「珍しいな。
早く起きろよ。」
兄にタオルケットを取られて、
渋々立ち上がった。
「学校……行きたくない。」
思わずつぶやいてしまった。
「何?
いじめ?」
兄は心配たのか、立ち止まった。
「違うけど、似てる。」
「恋の悩みとか?」
「それは似てもいないよ。」
「何だよ……。
でもさ、欠席とか遅刻は入試に影響しちゃうからさ。」
「思い切りしてた人に言われたくない。」
「……。
とにかく起きろ。」
こんなに感情に従って会話をしたのは久しぶりだった。