マイワールド
「おはよう」
「おはよう」
「おはよう」
「おはよう」
朝の学校は、明るい声が響いている。
そんなところで、
早速目撃してしまった。
恵子と明の幸せそうな姿。
私は見ないふりをして、
普通に歩いた。
「恵子と明?
平気だよ。
あぁいうのは長続きしないから。」
トイレの前で、レミの声が聞こえた。
恵子グループは更衣室で、
レミグループはトイレで会議をするのだ。
私は盗み聞きをしてみたくなった。
レミ達が私達の悪口を言っていることは、
大体想像がつく。
傷付きたくはないが、話は聞いてみたい。
私は鏡の前で髪をとかしながら、耳を傾けた。
「つかさ、もう少ししたら、恵子、ハブられるでしょ?」
「どうかな?
彩音は簡単にこっちに連れてこられるけど、
あかりとゆいはなかなか離れないんじゃない?」
「っていうかぁ、
ウチの机にチョーク舞いたの、あかりらしいよ?」
「恵子の指示だろ。」
「うぅわ!
言いなりかよ!
奴隷かよ!
ウケんだけど。」
「じゃぁ、三人まとめて潰す?
彩音は、こっちに連れてくればいいだけの話じゃん?」
「よし!
今日から実行だ!」
私はもうじき、レミの仲間になるようだ。
もしここで、私がトイレに入ったら、どうなるだろうか。
無意味な好奇心に襲われた。