マイワールド
私は首を傾げた。
こんな有名な映画監督の書いた作品なのに、
この話は、大きな波があるわけでも、そこまで感動できるわけでもない。
「朝慌てて書いたから、わけがわからないよね。
実はこれさ、僕の亡くなった父の日記が原作なんだ。」
彼は優しく微笑んだ。
「そうだったんですか。
……ところで、どうしてこれを私に?」
私は真剣な顔で聞いた。
「あ、それを言ってなかったね。
前々からどうしてもこれを映画にしようと思っていたんだけど、
日記だけじゃ、父の気持ちとかは直接わからないんだ。
正直、僕、動物を愛するとかはしたことがなくて。
その話をちらっと先生方にしたら、彩音ちゃんを紹介してもらってね。
動物を尊敬しているっておっしゃっていて。
動物を愛する気持ちは人一倍な彩音ちゃんに、
ぜひ話を聞きたいんだ。
僕の父の気持ちに代わって。
動物への愛を。
教えてくれるかな?」
彼は、男性にしては高い声で、語るように言った。
「私も実は、この動物好きの気持ちのやり場に困っていたんです。
できることなら、ぜひ聞いてもらえる人に聞いてもらいたかったんで。
うまくいけば私の気持ちが全国に伝わるってことですよね。」
今私ってかっこいいこと言った?
勝手に一人で、自分の言った言葉に感激していた。
「彩音ちゃんの期待どおりにいくかはわからないけどね。
取材って形でお願いしてもいいかな。
無駄にはしないから。」
「はい!
ぜひ協力させてください。」
「よかった。
じゃぁまず、彩音ちゃんの気持ちを作文にしてもらえる?」
「はい!」
「じゃぁそうだな。
メールでそれ送ってよ。
アドレスはこれだから。」
彼は、手帳を切って私に渡した。
「わかりました。」
夢が叶うような気がした。
こんな有名な映画監督の書いた作品なのに、
この話は、大きな波があるわけでも、そこまで感動できるわけでもない。
「朝慌てて書いたから、わけがわからないよね。
実はこれさ、僕の亡くなった父の日記が原作なんだ。」
彼は優しく微笑んだ。
「そうだったんですか。
……ところで、どうしてこれを私に?」
私は真剣な顔で聞いた。
「あ、それを言ってなかったね。
前々からどうしてもこれを映画にしようと思っていたんだけど、
日記だけじゃ、父の気持ちとかは直接わからないんだ。
正直、僕、動物を愛するとかはしたことがなくて。
その話をちらっと先生方にしたら、彩音ちゃんを紹介してもらってね。
動物を尊敬しているっておっしゃっていて。
動物を愛する気持ちは人一倍な彩音ちゃんに、
ぜひ話を聞きたいんだ。
僕の父の気持ちに代わって。
動物への愛を。
教えてくれるかな?」
彼は、男性にしては高い声で、語るように言った。
「私も実は、この動物好きの気持ちのやり場に困っていたんです。
できることなら、ぜひ聞いてもらえる人に聞いてもらいたかったんで。
うまくいけば私の気持ちが全国に伝わるってことですよね。」
今私ってかっこいいこと言った?
勝手に一人で、自分の言った言葉に感激していた。
「彩音ちゃんの期待どおりにいくかはわからないけどね。
取材って形でお願いしてもいいかな。
無駄にはしないから。」
「はい!
ぜひ協力させてください。」
「よかった。
じゃぁまず、彩音ちゃんの気持ちを作文にしてもらえる?」
「はい!」
「じゃぁそうだな。
メールでそれ送ってよ。
アドレスはこれだから。」
彼は、手帳を切って私に渡した。
「わかりました。」
夢が叶うような気がした。