マイワールド
「男子って面白いね。

やる気の感覚が私と全然違うもん。」

私は安心して言葉を返した。

「どういうこと?」

ケンは眉を上げた。

「だってさ、医療関係選択した人、
ほとんどバスケ部じゃん。

ケンも実も、動物病院に興味があったんじゃなくて、
ただ、周りに合わせたんでしょ?

それでよく大きい声で『やる気ある』なんて言えるなぁ、と思って。」

「それ、嫌み?」

ケンは苦笑いだった。

「嫌みという名の本音。」

私は悪の笑いで答えた。

「バスケ部だけじゃねぇしな。」

実が私に対抗してきた。

「全員が全員じゃないけどさ。

野球部は教育関係行ったし、
サッカー部は販売関係行ったし、
テニス部はサービス関係行ったし……。

男子、ウケんべ。」

「実も男子でしょ?」

私達の班は、完璧に授業と関係のない話をしている。

それに私が気付いた時は、もう遅かった。
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