マイワールド
「クリ!
ごめんね。
お腹空いたでしょ?」
私は餌をお椀にたっぷり入れてあげた。
その間、なぜか顔がにやけてしまった。
クリが餌を食べている間、
中栄未来、いや、ウーパーのアドレスを自分の携帯電話に登録した。
私にとって、アドレスが一つ増えることは大事件に近い。
通常の人の半分以下しか登録されていない私のアドレス帳。
そこに超有名人のアドレスが入ったなんて、もうこれ以上の幸せはない。
「クリもケータイ使えたらいいのにね。」
クリは耳をピクッとさせた。
「めずらしく人の話聞いてんじゃん。」
私は餌を食べているクリを無理矢理抱き上げて、ギュッと抱きしめた。
「クリ、かわいいなぁ。」
私はもう何が何だかわからなかった。
ただ、テンションが上がっている。
それに任せてクリを抱きしめる。
幸せだ。温もりが最高だ。
「愛してるぅ!」
クリにキスをした。
「クリってオスだよねぇ!」
もう一度キスをした。