マイワールド
私は我慢ができずに、
レミに殴りかかった。

「きゃぁ！」

レミは悲鳴をあげて、尻もちをついた。

「やめなさい！」

先生に押さえ付けられた私は、
身動きが取れなくなった。

「気持ちはわかるけど、暴力はダメ！」

先生の力は強かった。

掴まれている腕に激痛が走る。

「違う！

違うの！

あんたらにはわかんないよ！」

私は興奮のしすぎで、
思っていることを言葉にできなかった。


しばらくすると、私はなんとか落ち着いた。

やっと放された腕が脈と同時に痛む。

涙が出てきた。

何の涙だかはわからない。

頭の中はごちゃごちゃだった。

「明日、改めて話し合いましょう。

今日は、帰りなさい。」

先生がそう言うと、
関係のない人達は出ていった。

「あなた達も帰りなさい。

話し合いさせてあげたいのは山々なんだけど、

もう下駄箱の鍵閉めちゃうから。」

沈黙が続く。

「なぁ、帰らないか？」

裕也はみんなに声を掛けた。

「あんたが一人で帰ればいいじゃん。」

恵子は座ったまま壁に寄り掛かったかっこうで、そう言った。
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