マイワールド
「はる……?
何かある?」
先生がふった。
そういえば、
はるはさきほどから黙っている。
「ウチはちゃんとプリントを捨てました……。」
はるは涙声で言った。
「またその話かよ?
ウチは何もしてないって言ってんでしょ?」
恵子は苛立っていた。
「そのことも、
ちゃんとハッキリさせなきゃいけないね。」
先生は恵子を無視して言った。
「だけどさ、はるはプリントを捨てた、恵子は何もしてない、
それじゃ、ずっと、話平行線じゃん。
大体、何で恵子になるの?
ただのネーヤアの勘でしょ?
もしかしたら、犯人はネーヤアかもしれないよ。」
あかりは私を見ながら言った。
「私はっ……。」
『恵子の表情を見たから』――。
そう言いたかった。
だが、なぜか怖くて言えなかった。
「そうだよ。
何で恵子?
全員を疑うようで悪いけど、
ゆりの仕業かもしれないし、
あかりの仕業かもしれないし、
ネーヤアの仕業かもしれないし、
恵子の仕業かもしれないし……。
レミの自作自演ってこともありえるでしょ?
はるがうっかり捨てなかったのかもしれないし。
それに、ウチかもしれないよ?
ここにいない人達のせいかもしれないし。
誰かが正直にならなきゃ、
一生真実なんてわからないと思う。」
ゆいが強く言った。
「あなた達が、
真実はわからないままでもいいって言うなら、この話はしなくていいと思う。
でも、条件は必ずつくよ。
それは理解してもらわないと。」
先生が全員を見回した。
「この話し合いが終わったら、
一切この話をしないこと。
探ることもないし、
誰かに口外することもない。
白紙に戻すってこと。」
先生の目つきが、珍しく怖かった。
何かある?」
先生がふった。
そういえば、
はるはさきほどから黙っている。
「ウチはちゃんとプリントを捨てました……。」
はるは涙声で言った。
「またその話かよ?
ウチは何もしてないって言ってんでしょ?」
恵子は苛立っていた。
「そのことも、
ちゃんとハッキリさせなきゃいけないね。」
先生は恵子を無視して言った。
「だけどさ、はるはプリントを捨てた、恵子は何もしてない、
それじゃ、ずっと、話平行線じゃん。
大体、何で恵子になるの?
ただのネーヤアの勘でしょ?
もしかしたら、犯人はネーヤアかもしれないよ。」
あかりは私を見ながら言った。
「私はっ……。」
『恵子の表情を見たから』――。
そう言いたかった。
だが、なぜか怖くて言えなかった。
「そうだよ。
何で恵子?
全員を疑うようで悪いけど、
ゆりの仕業かもしれないし、
あかりの仕業かもしれないし、
ネーヤアの仕業かもしれないし、
恵子の仕業かもしれないし……。
レミの自作自演ってこともありえるでしょ?
はるがうっかり捨てなかったのかもしれないし。
それに、ウチかもしれないよ?
ここにいない人達のせいかもしれないし。
誰かが正直にならなきゃ、
一生真実なんてわからないと思う。」
ゆいが強く言った。
「あなた達が、
真実はわからないままでもいいって言うなら、この話はしなくていいと思う。
でも、条件は必ずつくよ。
それは理解してもらわないと。」
先生が全員を見回した。
「この話し合いが終わったら、
一切この話をしないこと。
探ることもないし、
誰かに口外することもない。
白紙に戻すってこと。」
先生の目つきが、珍しく怖かった。