マイワールド
「こんにちは。」
彼女は座ったまま私達に挨拶をした。
驚くほどの笑顔で。
当然、男子二人の目は輝く。
「どうぞ」
机を挟んで彼女の向かい側の席を指示された。
「今日は、彼女に体験させてもらってくださいね。」
明石先生は、開いたドアに手をかけながら言った。
「了解っす……」
「はい……」
輝いた目の二人を見た明石先生は笑い、
「彼女、ちょっと前まで雑誌のモデルやってたんだよ。
金山(かねやま)ゆりかっていうんだ。」
と、男子にコソコソとしゃべりだした。
「やめてくださいよ。」
金山先生は苦笑いをした。
「まいいや。
後はよろしく。」
「はい。」
明石先生は出ていった。
私が、用意していた質問をしようとすると、
二人は勝手にしゃべりだしていた。
「金山先生、今のってホントっすか?」
ケンが興奮して聞いた。
「えっ?」
金山先生は一瞬驚いたようだが、笑顔のままだ。
「昔の話ね。
それにほんのちょっとしか載ってないよ……。」
これを『謙遜』というのだろうか。
白衣がよく似合っている。
キャビンアテンダントのような笑顔が魅力的だ。
大きな目に、長いまつ毛、白い肌に、細い体――。
愛嬌のない美人から出る優しい表情は、
この職業にピッタリだった。
「院長さんではないんですよね?」
実がにやけながら聞いた。
「何か、噂になってるみたいね。
あたしが院長だって。
院長は、先程の明石先生だよ。」
金山先生はちらりと私を見た。
「あっ、ごめんなさい。
どうぞ、進めて。」
彼女は笑顔のまま慌てたそぶりを見せた。
演技は下手なようだ。
彼女は座ったまま私達に挨拶をした。
驚くほどの笑顔で。
当然、男子二人の目は輝く。
「どうぞ」
机を挟んで彼女の向かい側の席を指示された。
「今日は、彼女に体験させてもらってくださいね。」
明石先生は、開いたドアに手をかけながら言った。
「了解っす……」
「はい……」
輝いた目の二人を見た明石先生は笑い、
「彼女、ちょっと前まで雑誌のモデルやってたんだよ。
金山(かねやま)ゆりかっていうんだ。」
と、男子にコソコソとしゃべりだした。
「やめてくださいよ。」
金山先生は苦笑いをした。
「まいいや。
後はよろしく。」
「はい。」
明石先生は出ていった。
私が、用意していた質問をしようとすると、
二人は勝手にしゃべりだしていた。
「金山先生、今のってホントっすか?」
ケンが興奮して聞いた。
「えっ?」
金山先生は一瞬驚いたようだが、笑顔のままだ。
「昔の話ね。
それにほんのちょっとしか載ってないよ……。」
これを『謙遜』というのだろうか。
白衣がよく似合っている。
キャビンアテンダントのような笑顔が魅力的だ。
大きな目に、長いまつ毛、白い肌に、細い体――。
愛嬌のない美人から出る優しい表情は、
この職業にピッタリだった。
「院長さんではないんですよね?」
実がにやけながら聞いた。
「何か、噂になってるみたいね。
あたしが院長だって。
院長は、先程の明石先生だよ。」
金山先生はちらりと私を見た。
「あっ、ごめんなさい。
どうぞ、進めて。」
彼女は笑顔のまま慌てたそぶりを見せた。
演技は下手なようだ。