マイワールド
「『命』……。」

私は本を閉じて呟いた。


私は、この作品を素晴らしいとは思えない。

確かに、文章は綺麗で、伝わりやすい。

明確に内容を理解することができる。

だが、彼女は本当にこのことを伝えたかったのだろうか。

きっと、『動物と人間が平等でないのはおかしい!』という内容を書いて、
先生に直されたのだろう。


私は赤紫色の本を引き出しの奥に閉まった。

「私……人間でいいんですか?

中学生に何ができるんですか?

私って変ですか?」

また、夏休みの頃と同じ悩みが襲ってきた。
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