マイワールド
すると、同じ店からはるが出てきた。
高校生ぐらいの男と一緒だった。
目が合うと、はるが睨みつけてきた。
「元旦にバカなカップル見ちゃった。
最悪な一年になりそうなんだけど。」
私達にそう言うと、
小走りで男とどこかへ行ってしまった。
「何だよ?
あいつ。
こっちが気分悪いっつの。」
裕也は近くのベンチに腰を下ろして、
腕と足を組んだ。
私はその隣に静かに座った。
裕也の顔からも私の顔からも、
笑顔が消えてしまった。
「ねぇ……はるってあんな男の人とつるんでたの?」
私は小さな声で裕也に聞いた。
「『あんな男の人』って?」
「今の金髪の人。」
「あぁ、お兄ちゃんだよ。
あいつのお兄ちゃん、ヤンキーなんだよ。」
「なんだぁ。
よかった。」
「てか……むかついてないわけ?」
「……?」
「あんなこと言われて。」
「うん。」
「そっか……。」
本当は苛々している。
裕也と私の最高の時間を潰された。
だけどそれより、はるが心配でたまらなかった。
あの話し合い以来、
はるは部活(吹奏楽部)でもクラスでも浮いてしまっている。
できることなら、一緒にいてあげたい。
高校生ぐらいの男と一緒だった。
目が合うと、はるが睨みつけてきた。
「元旦にバカなカップル見ちゃった。
最悪な一年になりそうなんだけど。」
私達にそう言うと、
小走りで男とどこかへ行ってしまった。
「何だよ?
あいつ。
こっちが気分悪いっつの。」
裕也は近くのベンチに腰を下ろして、
腕と足を組んだ。
私はその隣に静かに座った。
裕也の顔からも私の顔からも、
笑顔が消えてしまった。
「ねぇ……はるってあんな男の人とつるんでたの?」
私は小さな声で裕也に聞いた。
「『あんな男の人』って?」
「今の金髪の人。」
「あぁ、お兄ちゃんだよ。
あいつのお兄ちゃん、ヤンキーなんだよ。」
「なんだぁ。
よかった。」
「てか……むかついてないわけ?」
「……?」
「あんなこと言われて。」
「うん。」
「そっか……。」
本当は苛々している。
裕也と私の最高の時間を潰された。
だけどそれより、はるが心配でたまらなかった。
あの話し合い以来、
はるは部活(吹奏楽部)でもクラスでも浮いてしまっている。
できることなら、一緒にいてあげたい。