マイワールド


「行ってきます。」

私は表面だけ気持ちを切りかえて外に出た。

「どしたの?

目ぇつりあがってんけど。」

公園で、裕也が待っていた。

「泣いた……。」

話しながら学校に向かった。

「……?

何かあった?」

裕也は何と言ったらいいのかわからないようだ。


私は静かに頷いた。

「何があったんだよ?」


裕也の質問に素直に答えるため、
私はおとといのできごとを打ち明けた。

「……。

そっか……。」

裕也は視線の先をあちこち変えながらつぶやいた。

「ごめん。

朝からこんな話で。

でも、学校着いたらこんな顔じゃいられないから。

ホントにごめん。

今は私、裕也に甘えてる。」

私も、視線を一点に定められなかった。

「別にいいよ。

そんなん。」

裕也は照れ臭そうに言った。
< 266 / 432 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop