マイワールド
「わかった。

じゃぁ、今日からまたよろしくね。」

私は軽く頭を掻きながら言った。

「うん!」

カナッペはグーサインをしてくれた。

「あ、ウチ、もうはるのこといじめないから。

よく考えてみればさ、はるとウチ、
絶対仲良くなれると思うんだよね。」

カナッペは付け加えるように言った。

「そうだよ。

頑張れ! ……って……
もうすぐ部活引退でしょ?」

「大丈夫。

吹奏楽は十月まであるから!」

またカナッペはグーサインをした。


これで心配はなくなった。

年賀状六枚の私を『人気者』と呼んだカナッペとは、
『フレンドバンド』として、楽しくやっていきたい。


裕也と明で迷うのもやめた。

カナッペとの喧嘩が原因なんて、裕也にも明にも悪いから――。
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