マイワールド

27

朝九時。

今、私の心臓は軽快に脈をうっている。

ついにやってきたのだ。

『ライオンの爪』の公開日が。


今、こんなに最高な気分でこの駅にいるということは、
何を意味しているのだろう。

改めて考えてみると、今でも涙が溢れてくる。


『合格』。

あの文字がよみがってきた。

そう、私は第一高校に合格したのだ。

後期受験だったけれど、努力が身を結んだ。


実は前期選抜で合格。

裕也も南高校に、
明も私立の亀泉高校に合格した。

ただ、カナッペは最後まで海蛍高校の偏差値に届かず、
第二希望の高校を受け、なんとか合格したらしい。


私はペンダコをさすりながら、
深呼吸をした。
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