マイワールド
「楽しいね。
やっぱ、クリ、私達のこと、見守ってるのかな?」
休憩のために座ったベンチで、
私はなんとなくつぶやいた。
「おまえんちの猫だっけ?」
「うん。
……今日、映画見て思った。
やっぱ、死んだら誰かを見守ったり助けたりできるのかな。
『そんなのありえない』って思ってたんだけどさ。
裕也、どう思う?」
私は真面目に聞いた。
「さぁね。」
裕也の答えは、
『重井優菜』と同じだった。
「だよねっ!」
私は笑った。