マイワールド
「相川さぁ、裕也と付き合ったってマジ？」

なぜか、屋上の前にある踊場で話された。

「あぁ、まぁ、うん。」

三回ほど小さく頷いた。

「やるじゃぁん！

レミの彼氏を横取りするなんて。

さすがだよ。」

「へ？

別に横取りしたわけじゃ……」

どういう受け答えをすればいいのかわからない。

「まいいや。

とにかくね、ウチらはレミがうざったかったわけ。

だからさ、これからもっと裕也と仲良くして！

後、ネーヤアって呼ばして！」

『女は怖い。』

まさにそのとおりだ。

なんで、私がこんなことに巻き込まれなくてはならないのだろう。

中学生である限り、仕方ないのだろうか。

自分のやりたいこと一つだけに真剣になれたら、
時間を思う存分使えるはずなのに。

「相川？」

沈黙が続いてしまった。

「あ、あぁ！

うん、まぁいいよ。

うん。」

体中が熱くなっているのを感じた。

「オケー。

んじゃぁ、ウチら仲間ね。

バイバイ、ネーヤア！」

恵子達は行ってしまった。


一人、踊場に残された私は後悔した。


断ればよかった。

どうしてノーと言えなかったのだろう。

「あぁ、私ってバカだぁ。

面倒なことに自分から首つっこんじゃった。」

ウーパーの協力に対してのやる気をうまく継続させられるように努力するしかない。
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