マイワールド
予定の二時より、
十五分前に着いた。
都会に来たのは何年ぶりだろうか。
空気を味わっていると、
「こんにちは!」
後ろから声をかけられた。
知らない人だ。
「……誰ですか……?」
私は恐る恐る聞いた。
「中栄未来の友達だよ。
ちょっと遅れるって伝えてほしいって言われたから。」
彼は馴れ馴れしく言った。
「はぁ。」
「あそこの喫茶店でも行くか!
大丈夫。時間は無駄にしないから。」
よくわからないが、
とりあえずついていくことにした。
母の心配していた、『ナンパ』ではないことは、
なんとなくわかる。
根拠はないが。