チョコレート大作戦!
「しつれいしまぁーす。」
真由は教室を恐る恐るのぞく。
「真由ちゃん!」
優斗はものすごく喜んで真由を見つめた。
「真由ちゃんが会いに来てくれてうれしいよ。」
「あ、会いにっていうか…、聞きに、来たの。」
真由は動揺を隠しきれない様子。
「何を?答えられることなら、何でも教えるよ。」
優斗はキラキラと何かを期待した瞳で見つめた。
「えっと…その、どうして…わたしのこと、好きなの…?」
真由は優斗の目を見ることなく言う。
「あははっ、そっか!」
優斗は嬉しそうに笑う。
「ま、またぁ!もう、すぐに笑う…。」
「だって、好きな子が自分のこと考えてくれてるんだから!って、昨日も同じ事いったね?」
「う、うん…。」
優斗の真由を好きという感情がひしひしと伝わる。
「僕たち、去年、ここで会ったんだ、覚えてる?」
「え!?」
「バレンタインデーに、君がここに来たんだよ。」
そういって優斗が話し出した。