チョコレート大作戦!



「チョコ好きなんだ?」


幸せそうにチョコをほおばる女の子を見て、
優斗は聞いた。


「うん、大好き!」


「…。」


優斗はその女の子に見とれた。


今まで会ったことのない、変わった子に優斗はときめいた。


「それにしても、優斗くんはすっごいモテるんだねっ!」


「そ、そんなことないよ。僕なんか…。」


「そんなことあるよ!だって優しいじゃない!?

 見ず知らずのわたしなんかにチョコレート分けてくれるし、

 チョコレートをくれた女の子達のこと、ちゃんと気遣ってるし。」


「ありがとう。…君が、そう言ってくれると嬉しいな。」


優斗が天然、口説き文句をまぶしい笑顔で言った。


「よしっ!たべきった!」


その女子は優斗の言葉も半分聞いていなかったようで、そう言って立ち上がった。


「うゎ!早いね。」


「ごちそうさまでしたぁ!美味しかったです!」


その女の子は本当に嬉しそうだった。


「じゃあ帰るね!ありがとう!」


その女の子は、足早に立ち去ろうとした。


「えっ、ちょっと待って!」


思わず優斗はその子の腕を取った。


「名前は?君の。」


「篠原真由!バイバイっ!」


真由はそれだけ言って教室から去った。


「篠原、真由…。」


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