チョコレート大作戦!
「…欲しいって言ってできたら苦労しないわよ。」
う~ん。
『彼氏がほしい』ってね…。
「ん?…そうだ!!!」
真由は何か思いついたように、イスから勢いよく立ち上がった。
真由の後方でイスが倒れた音がした。
「何?」
「咲妃、ほのか!
わたしバレンタインデーまでに彼氏作ってみせる!!」
満面の笑みで宣言する真由。
「え?まゆちゃん?」
心配した様子で、真由に尋ねるほのか。
「良いこと思いついちゃった!
そうだよ!言えば良いんだよ!」
真由は二人の戸惑った様子には目もくれずに言う。
「嫌な予感がするんだけど?」
咲妃は窓から見える、澄んだ青空に目をやりながら言った。
「わたし、これから『彼氏がほしい』って言いまくる!
そしたら、きっと誰かわたしみたいな彼女がほしい男子が気づいてくれる!!ね!」
わたしってば名案!