たまごやき〜先生と私

原田はこれを聞いて、こう言った。
「お前の苦労に今まで、気がついてあげられなくてごめんな」


「ううん。いいんだ。ウチが言わなかったのも悪いし。もっと、苦労してる子供は世界中にたくさんいるしさ。」


一呼吸おいてウチはこう続けた。

「正直、彩音は羨ましい。こう事件を起こすと、ホントのお母さんが迎えに来てくれる。いけないことしたら、本気で怒ってくれる。だけど、いつもウチってさ、問題起こすと、おじさんかおばさんが来るじゃん？嬉しいけど、何か物足りない。だからいつも問題起こしちゃうのかな？笑
でも、さっきはありがとう。守ってくれて。」


原田もウチもお互い照れていた。