ショートショートの林
ひったくるように紙を奪うと俺は震える手で書き込んでいった

名前
年齢
住所
職業
連絡先1
連絡先2
性別
希望の運
備考欄
予算


運を売るにはあまりに大雑把な項目に思えたが、もう後には退けない。

山田太郎、31歳。んで、えーと。最後に運は、「恋愛」。200万円分、と

俺は書き込んだ紙を受付の女に渡した。

「ありがとうございます。山田太郎様ですね。それでは今度はこちらの紙にサインと捺印をお願いできますか?」
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