身代わり姫
山の中のどこ?
レオノーラは、いつも自分が入っていた山の様子をぐるぐると思い出しながら、妖精の花のある湖とは全く逆の方向の説明をしました。
そしてグラディス王女は、どうやったら出会えたのか、何を話したのかと根ほり葉ほり聞き、レオノーラがこれ以上はもう話すような事はありません、とか細い声で言うと、ようやくその手を離してくれました。
「分かりました。それがあなたが妖精に出会った話の全てなのね?」
「は、はい……」
山の奥、鬱蒼とした森を背に真っ直ぐ行くと草原に出る。
その草原をどんどん進むとぽっかりと口を開けた沼があり、沼の周りには白い花がいくつも咲いている。花は満月の光を浴びて妖精になり、花が妖精になるのを眺めていたら宝石をくれた。
レオノーラは事実を思い出しながら、嘘を言うたびに胸を痛ませながら、そんな作り話をしたのです。
その全てを家来に細かく記録させると、グラディス王女はしっしっ、とレオノーラに出て行けという風に手を振りました。
レオノーラは、いつも自分が入っていた山の様子をぐるぐると思い出しながら、妖精の花のある湖とは全く逆の方向の説明をしました。
そしてグラディス王女は、どうやったら出会えたのか、何を話したのかと根ほり葉ほり聞き、レオノーラがこれ以上はもう話すような事はありません、とか細い声で言うと、ようやくその手を離してくれました。
「分かりました。それがあなたが妖精に出会った話の全てなのね?」
「は、はい……」
山の奥、鬱蒼とした森を背に真っ直ぐ行くと草原に出る。
その草原をどんどん進むとぽっかりと口を開けた沼があり、沼の周りには白い花がいくつも咲いている。花は満月の光を浴びて妖精になり、花が妖精になるのを眺めていたら宝石をくれた。
レオノーラは事実を思い出しながら、嘘を言うたびに胸を痛ませながら、そんな作り話をしたのです。
その全てを家来に細かく記録させると、グラディス王女はしっしっ、とレオノーラに出て行けという風に手を振りました。