身代わり姫
そして、またひと月経ち、ふた月経ちました。
ココアに旅立たれているグラディス王女からは、便り一つ、使い一つありません。
国王様も待ちきれなくなったようで、早馬をいくつも出して戻るように言ったのですが、その早馬すら戻ってきません。
グラディス王女に何かあったのではないか。
王宮の偉い方々は慌てふためき、国王様がご自分で確認に行くと仰るのを何かあっては大変と必死で止め、大騒ぎになりました。
そして、そんな騒ぎの中で、国王様からパメラに緊急のお呼びだしがありました。
「パメラ様! 私、どうしたらよいのですか。王女様に何かあったら、私……」
不安と罪悪感、自分のせいではないかという責任感から、レオノーラはぼろぼろと涙をこぼしてパメラにすがりつきました。
「お前のせいではないよ。泣かずに待っておきなさい」
「でも、王女様のお帰りがこんなに遅いなんて、おかしいでしょう?」
泣きはらして真っ赤な目のレオノーラが、しゃくりあげながら尋ねました。
「心配せずに、お前はリュイと留守番しておきな」
ココアに旅立たれているグラディス王女からは、便り一つ、使い一つありません。
国王様も待ちきれなくなったようで、早馬をいくつも出して戻るように言ったのですが、その早馬すら戻ってきません。
グラディス王女に何かあったのではないか。
王宮の偉い方々は慌てふためき、国王様がご自分で確認に行くと仰るのを何かあっては大変と必死で止め、大騒ぎになりました。
そして、そんな騒ぎの中で、国王様からパメラに緊急のお呼びだしがありました。
「パメラ様! 私、どうしたらよいのですか。王女様に何かあったら、私……」
不安と罪悪感、自分のせいではないかという責任感から、レオノーラはぼろぼろと涙をこぼしてパメラにすがりつきました。
「お前のせいではないよ。泣かずに待っておきなさい」
「でも、王女様のお帰りがこんなに遅いなんて、おかしいでしょう?」
泣きはらして真っ赤な目のレオノーラが、しゃくりあげながら尋ねました。
「心配せずに、お前はリュイと留守番しておきな」