身代わり姫
「レオノーラから手を離せ!」
ぱちん! と光が走って王子の手を弾きました。
王子は宙を浮くリュイを見て、唇を歪ませました。
「これ、君の何なの?
ただの町娘がさ、どこでこいつを手に入れたのさ。
こんなのを飼い慣らしてるなんて、危なかったなあ。
もしかして、ボクを殺すつもりでいたとか?」
王子が、転がっていたシエラのナイフを素早く拾って、リュイに投げつけました。
「リュイ!」
リュイはぱっと姿を消し、ナイフは空を切りました。
「ちっ。魔物はどこに行った?」
王子はきょろきょろと見渡しましたが、リュイの声、気配すらありません。
王子は目だけ笑っていない顔をレオノーラに向けて言いました。
「あのカエル、君を見捨てて逃げちゃったのかな?
さあ、君も牢へ行くんだ。
ああそうだ、魔物の力で逃げられても困るから、地下牢の方がいいか。あそこは簡単には出られないからね」
王女が偽物で、投獄されたという噂は、一晩で国中を巡りました。
ぱちん! と光が走って王子の手を弾きました。
王子は宙を浮くリュイを見て、唇を歪ませました。
「これ、君の何なの?
ただの町娘がさ、どこでこいつを手に入れたのさ。
こんなのを飼い慣らしてるなんて、危なかったなあ。
もしかして、ボクを殺すつもりでいたとか?」
王子が、転がっていたシエラのナイフを素早く拾って、リュイに投げつけました。
「リュイ!」
リュイはぱっと姿を消し、ナイフは空を切りました。
「ちっ。魔物はどこに行った?」
王子はきょろきょろと見渡しましたが、リュイの声、気配すらありません。
王子は目だけ笑っていない顔をレオノーラに向けて言いました。
「あのカエル、君を見捨てて逃げちゃったのかな?
さあ、君も牢へ行くんだ。
ああそうだ、魔物の力で逃げられても困るから、地下牢の方がいいか。あそこは簡単には出られないからね」
王女が偽物で、投獄されたという噂は、一晩で国中を巡りました。