身代わり姫

「ふ、ん……」


パメラはそれでも納得しないようでしばらく考え込んでいましたが、諦めたように溜め息をつきました。


「まあ、そんな事を気にしても仕方ないの。今はレオノーラを助けることを考えよう。王宮から逃げ出す道はないんだね？」


「ああ、オレも色々考えたけど、あそこから連れ出すのは無理だ。牢から出すのも難しい。何しろ衛兵をいっぱい置いてるんだ」


「ふん、そうかい。ではな、処刑の日に……」


パメラの真剣な顔に、リュイがクッキーを置きました。




二人の真剣な声は、夜遅くまで聞こえてきました。