身代わり姫
「悪魔は、吸い込まれたの……?」
ゆっくり身を起こした妖精が、転がった水晶を遠巻きに眺めながら言いました。
水晶からは、出せ! 出せ! と悪魔が叫ぶ声がします。
「出すかってんだ。お前も、自分の為に泣いてくれる娘を探すんだな」
シャリ、と水晶のネックレスを拾い上げたリュアネスが溜め息まじりに言いました。
「リュイ……?あなたはリュイなの?」
レオノーラの声にリュアネスはにっこり笑って、手を差し出して言いました。
「そうだよ。レオノーラ、レモンキャンディは持ってる?」
レオノーラは一瞬きょとんとした顔をしましたが、くすっと笑ってその手を握りました。
「牢にいたのよ。キャンディなんて持ってないわ」
「そりゃ残念。さ、立てるかい?」
レオノーラはリュアネスに支えられて、立ち上がりました。
「リュイ、助けてくれてありがとう。私、もう死ぬんだって思って、すごく怖かったわ」
ゆっくり身を起こした妖精が、転がった水晶を遠巻きに眺めながら言いました。
水晶からは、出せ! 出せ! と悪魔が叫ぶ声がします。
「出すかってんだ。お前も、自分の為に泣いてくれる娘を探すんだな」
シャリ、と水晶のネックレスを拾い上げたリュアネスが溜め息まじりに言いました。
「リュイ……?あなたはリュイなの?」
レオノーラの声にリュアネスはにっこり笑って、手を差し出して言いました。
「そうだよ。レオノーラ、レモンキャンディは持ってる?」
レオノーラは一瞬きょとんとした顔をしましたが、くすっと笑ってその手を握りました。
「牢にいたのよ。キャンディなんて持ってないわ」
「そりゃ残念。さ、立てるかい?」
レオノーラはリュアネスに支えられて、立ち上がりました。
「リュイ、助けてくれてありがとう。私、もう死ぬんだって思って、すごく怖かったわ」