身代わり姫
国王は、リュアネスのふてぶてしい態度に溜め息をつきました。


「そなたは相変わらず小憎さいの。悪魔だとて、命をとれずに悔しかっただろうて」


「酷いな、これでも死にかけたんだぜ。あー、食った食った。満腹だ」


リュアネスは話をしながらも、あっと言うまに山のようにあった料理を平らげ、満足げに溜め息をつきました。


「国王、王子の様子が気になるし、今晩はレオノーラと離宮に泊まってもいいかな?」


「好きにせい」


国王はマイペースに話を進める魔術使いに投げやりに答えました。


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