身代わり姫
翌朝、太陽が昇るよりも早く、王宮の裏門から、古い小さな馬車がひっそりと出て行きました。

キシル国王、スプーン王妃、そしてふてくされた顔をしたナマタ王子が、それを見送りました。



馬車はまだ眠りに落ちている城下町を静かに抜け、野原へと駆けだしました。




レオノーラとリュアネスを乗せて。




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