身代わり姫
幾日も眠れぬ夜を過ごした、ある日の夕暮れでした。
カラカラカラ、という馬車の音にパメラは眉をひそめました。
また王宮からの使いか。全く、毎日来たってよい返事はできないよ。
国王からパメラ宛てに、グラディス王女の呪いを解く方法は見つかったかという手紙がしょっちゅう届くのでした。
それも、日に何通も。
ああ、仕方ない。いつもの手紙を渡して帰ってもらおうかね。
もう何回も書いた、お待ち下さいという手紙をさらさらと書き、パメラは表に出ました。
遠くに、粗末な作りの馬車が見えました。
はて、王宮の馬車にしてはボロボロだね、とパメラが首を傾げると、馬車の扉が開いて、中から人が顔を出しました。
大きく手を振る人物の、夕日を浴びた金髪を見てパメラは驚きの声を上げました。
「なんと、レオノーラ!」
馬車はゆっくりとパメラの前につきました。レオノーラがもどかしげに飛び降りて、パメラに抱きつきます。
「パメラ様! ああ、お久しぶりです!」
カラカラカラ、という馬車の音にパメラは眉をひそめました。
また王宮からの使いか。全く、毎日来たってよい返事はできないよ。
国王からパメラ宛てに、グラディス王女の呪いを解く方法は見つかったかという手紙がしょっちゅう届くのでした。
それも、日に何通も。
ああ、仕方ない。いつもの手紙を渡して帰ってもらおうかね。
もう何回も書いた、お待ち下さいという手紙をさらさらと書き、パメラは表に出ました。
遠くに、粗末な作りの馬車が見えました。
はて、王宮の馬車にしてはボロボロだね、とパメラが首を傾げると、馬車の扉が開いて、中から人が顔を出しました。
大きく手を振る人物の、夕日を浴びた金髪を見てパメラは驚きの声を上げました。
「なんと、レオノーラ!」
馬車はゆっくりとパメラの前につきました。レオノーラがもどかしげに飛び降りて、パメラに抱きつきます。
「パメラ様! ああ、お久しぶりです!」