身代わり姫

「レオノーラ！　いいのか？」


娘は少し頬を赤く染めて、言いました。


「ええ。私、あなたが好きよ、リュアネス。
素敵なカエルさんでも、ちょっと意地悪な魔術使いさんでも、あなたが好きよ」


「オレもだよっ。オレ、レオノーラが大好きだ！　オレの目の前にいる君が、大好きだよ！」


魔術使いは大きな声で叫び、その声は森中に響きわたりました。




窓際の柔らかいソファに身を沈めていた老練な魔術使いは、目を閉じているのか眠っているのか分かりませんが、くすりと小さく笑いました。